2018年良かった音楽選手権
10枚ネー
1ーzArAme
知ってる人には当たり前すぎるex-カウパァズ、スパイラルコードのゲンドウ氏の直近のバンドとその音源。
ギターロック最強主義者なんで基本的にギターロックしか聞きません。ヒップホップとかテクノとかについて語ってる時は大抵ニワカです。
zArAmeの新作ですが実に分かりやすいビッグマフバリバリ、スネアドコドコの直球歌モノオルタナハードコアサウンドと言えるでしょう。前のepなんかでは後期DCっぽいアートパンク、実験的ハードコアの要素が強く出ていたので今回の路線は嬉しい誤算。カウパァズの2ndとスパイラルのアルバムのちょうど中間くらいのイメージ?うーん?
それにしても、これだけ音源の発売を宣伝しないバンドを私は知らない。ここまで来ると、DIYやストレートエッジよりも単に「何もかもが面倒な人たち」に見えてくるネー。
当然、新曲のPVとか音源を動画サイトにアップロードとかは絶対にやらない人たちなんでカウパァズ時代の音源でもどうぞー。SNSとかyoutubeはダサイ!確かに!
HawaiiーCollections Of Colonies Of Bees
Volacano Choirのボンイヴェールじゃないほう、toeとのスプリット、ex-Peleで知られるインストバカテク系ポストロックの代表コロちゃんの新作。
クリーン&変拍子系のポストロックはなぜか無条件に嫌っていたのですが、これはイイ。(聴いてみるとそんな変拍子じゃないし!)今回は女性ボーカルが入っていて、それが物凄く爽やかなんだ!カマボコとワサビのような清涼感!流行りのソウルっぽいやつじゃなくて、ファイストやエイミー・ミランみたいな声ですね!そう、何となくブロークンソーシャルシーンの2ndと3rdっぽい香りがするの!今までちゃんと聴いてないのに分かったフリしててごめんなさいネー
Collections of Colonies of Bees - Ruins [OFFICIAL MUSIC VIDEO]
New MaterialーPreoccupations
うわー、ジョイディヴィジョンやん。
ジョイディヴィジョンとかバウハウスが好きな人は聴いたほうがイイです。暗くて人を選ぶ音楽ですね、はい。
Preoccupations - Espionage (Official Audio)
In transitーThe Amazing
逃げ水のように漂う、哀愁と郷愁のメロディーは唯一無二。サンキルムーン、レッドハウスペインターズのマーク・コゼレックに非常に似た歌声もギフト感がたっぷりある。
コゼレック関連や初期4ADは勿論のことだが、アイダやペドロ・ザ・ライオン等の初期エモ寄りのサッドコア/スローコア好きにもたまらない逸品だと思う。
The Amazing - Pull (Official Audio)
Hated:2008-2011ーThe Men
ワーストアルバムの記事で触れたメンですが、新作がダメダメなのに対し、初期音源集はカッコ良すぎる!絶対に体に悪い食べ物を食べてる!
メン特有のシューゲ感、サーフパンク感は皆無で初期サブポップ(マッドハニー、バッドホールサーファーズ、グリーンリヴァー、メルヴィンズ)に通じる無駄にうるさい演奏と四方八方にバーストする無鉄砲さがステキ。チャカチャカしてるギターポップなぞファックに近いですネー
The Men - Ailment (Official Music Video)
Dimensional PeopleーMouse On Mars
これは大アタリなのでは?バッキバキのバンドサウンドが気持ちが良く、テクノよりかはスタンダーズ期のトータスに近い質感か。ソウルやったり超原始的ドラムンベースに軌道修正したりとリスナーをキョトンとさせるのがお好きな彼らですがドイツ人だけあって最後はジャーマンロックに帰るのですねー
Mouse On Mars - Dimensional People
There's a Riot Going OnーYo La Tengo
長ぇ!でも、ヨラテンは長くないと!
発売した季節が3月だったんで「花粉」みたいなアルバムだなーと思いました。
もやもやとして不快感があるのだ、少し目を凝らせば花の芽吹きと気持ちの良い涼風の到来を感じる、でも幽かにイヤな気分。不思議なアルバムネー
Yo La Tengo - "For You Too" (Official Audio)
Fall Into The SunーSwearin
ワクサハッチーの妹のバンドで滅茶苦茶ギターロックしてるのに話題にならないっすねー。名門マージからのリリースですがスーパーチャンクの新作にこのような音を求めていた人も多いのではー?
Ordinary Corrupt Human LoveーDeafheaven
下手するとメタルの怖い人(ENDONとか)から顰蹙を買いそうなほどキャッチーな音像。ワールズエンドガールフレンドやコールタールオブザディーパーズのようなエヴァンゲリオン入ってる日本の邦楽から、コールドプレイや最近のシガーロスみたいな無駄にデカいスケール感のバンドのファンまで幅広くイケルんでは?セカイは世界なり。
Deafheaven - "You Without End" (Full Album Stream)
IslandsーAsh
2018年にアッシュなど評価するに値しないと思っている人、否定はしないですが少しでもいいから聴いて欲しいです。
2018ワーストアルバム選手権
10枚です。ネタとか抜きに「あっ、これ良くねぇなぁ。金返して欲しいなぁ。」と思った作品。
ホームタウン-アジアンカンフージェネレーション
10代の頃から弛まず作品を追ってきて多少の浮き沈みはあったものの今回出た新作がダントツでデキが悪い。赤く染まっているものの、色んな事情のためにクソみたいなベストアルバムを出したり、過去の楽曲を再録してみたりと、色んな色に染まったフリをしないといけない!まさに尊厳と自由で矛盾しているダメな作品!
アジカン的共産党宣言だった「Wonder Future」は一部のファンをドン引きさせる作品でしたが全体を通しての聴きどころは万遍なくあり、なによりギターロックとしての攻撃性を内在していたと思います。思想うんぬんはさておき、です。
この「ホームタウン」という作品ですが、ファン離れやネットの怖い勢力からの攻撃とか要因は色々考えられますが、全くもって覇気が感じられません。収録時間も30分強と短いのですが、「簡潔」よりかは「30分なのにダラダラ」な感が強いです。歌詞で首相の短所を叩くのもカッコが悪いです。とりあえず、「バンド存続のため、生活資金のため」に黄昏流星群よろしく、冷え切ったバンドメンバーが何となく集まって短時間でススッと済ませたような作品。
ゴッチ氏の才能は決して枯れているとは思えません。要は「やる気」だと思います、やるぞ!やるぞ!やるぞ!功徳を積むぞ!積むぞ!積むぞ!の精神を少しでも音楽に向けて欲しいものです。
A PRODUCTIVE COUGH ーTitus Andronicus
DRIFT ーThe Men
所謂、2010年代前半に飛躍を遂げた「ピッチ系」と呼ばれる勢力の萎え方がハンパない。ピッチフォーク自体がショボいラップをゴリ押しするコースにシフトチェンジし、ロック系をsageるという流れは本流化しつつあるが、ピッチとは全く関係なしにロック自体がツマラナイのかもしれない。この2作は俺の疑念を確信化させるには十分すぎるほどの「ナンダカナー感」に溢れた作品でした。
タイタスからはアイリッシュパンクのような勢いが消え、トラッド化。メンはベーシストが抜けてから、サーフとゴスとUSハードコアを奇形合体させたようなカオティックさが鳴りを潜め、ただのUSインディーロックバンドになってしまった印象です。
WHAT A TIME TO BE A LIVEーSuperchunk
ホントはこんなところに入れたくないバンドなんですけど今回は情け容赦なくー。
ダイナソーJRやスーパーチャンク、ティーンエイジファンクラブ、に求められる「それなり」って物凄く高いハードルなんですよ。なんせ、積み重ねてきたキャリアも違うし、名作が多いからね!
でも、もう少しでお爺さんになる人たちなんで、これ以上の上積みを期待できない点を慎重に考慮した上でも、今回のはかなり残念なデキの部類に入ると思います。復活後の三作では間違いなく一番下!(最初のやつが一番好き!)
去年出たアルバムのアウトテイク、リミックスとかを集めた、ジャンクに近い作品。
これを「アルバム」として出すのは考え物だし、買う方も買う方だ。
集金ツアーを観に行きましたが凄く良かったです。
How To Solve Our Humans ProblemーBelle & Sebastian
作品が出たことを忘れてしまうほど空気になってしまったベルセバ。
ベルセバと言えば、一度聴いたら忘れられない求心力の高いメロディーが強みのバンドですが今回は全く記憶に残らねぇ!メロディーメイカーとしても、シンガーとしても、スチュアート・マードックの衰えを感じさせるガッカリな作品です。
前作で頻繁に使用していた露悪的なテクノポップサウンドは悪い意味で耳に残りましたが、アレはメロディーのパンチの弱さをカモフラージュするための苦肉の策だったように思います。
映像ーザ・なつやすみバンド
メジャーを切られたことによる「予算のなさ」「時間のなさ」「意欲のなさ」を感じさせる作品。(要は余裕がない、貧乏暇なし)
前作、ビクターから出た「ファンタジア」が奇跡的に良い作品でした。ポンキッキーズや久石譲から感じるアレです!アレ!
んで、今回ですが空気公団を縮小したような、こじんまりとした緩やか目の曲が主体で全くワクワクしない。インディーズ時代の彼女たちに戻ってしまったカンジ。中川さんがゾーンに入った時のメロディーセンスはマジゴッド入ってるんでバッテリーが切れるまでフル活動して欲しいんだがなぁ...本当にもったいないぞ!
VeriditasーHelios
別名義でGoldmundというプロジェクトがあるんです。このGoldmundも新作を今年出してるの。それとおんなじことをHeliosでもやってるの。なんだテメェ?
ちなみに、Goldmundはピアノ主体のアンビエント、ポストクラシカルでHeliosはエレクトロニカとフォークトロニカの中間みたいな少し泣きの入ったポストロック。
Great Big BlueーGeowulf
酒飲みながらテキトーにストリーミング再生を聴いて「おお、イイじゃん」と思ったやつ。酔った勢いでCDを買って失敗するパターン。
典型的な量産型ドリームポップ。酒飲むと芸術的な感性?や金に関するアレが弱くなるので酒はいけない。ハハッ
I can feel you creep into my private lifeーTune-Yards
ピッチフォークは過去にお世話になったインディーロックを低評価しすぎ!ヒップホップはクソ!
とか思ってましたが、↑で挙げたメンもタイタスもそうなんですが実は適正な評価のような気がしてきた。チューンヤーズも例に違わずで、目くらましみたいなコーラスやメロディーが抑え目で勢いがない。うーん。
ちなみに、フジロックでのパフォーマンスが絶賛されてましたが、実際、マジで良いです。単独で来日するっぽいので東京住んでたら絶対行くな!でも、このアルバムはアカン!
2018年良かった本選手権
前回が同人誌だったので一般書籍もやります。
おとこの口紅 常山プロダクション
クイーンの映画が話題になってるようですね。優れたミュージシャンでホモセクシャルやバイセクシャルの人って非常に多いんですが、堂々と公言してる人は少ない。まあ、当たり前ですが。人権とかナンタラコレクト的な横文字を抜きにしても抱えてる闇の大きさと音楽の放つ輝きは正比例するもんだと思うので、ミュージシャンは暗黒の淵で生きてもらいたい。俺としては。
「おとこの口紅」は持たざるホモセクシャルの話だ。深刻な悩みを抱えながら苦悩するおとこ達の姿はフォークであるがハードコアでもある。水は下へ流れる、其処は底の底。クイーンの映画を観るなら、これを読んで欲しい。
本はまんだらけで買えるよ!
https://order.mandarake.co.jp/order/detailPage/item?itemCode=1098842887
日本現代怪異事典 朝里樹
赤マントのような戦前の怪談から、テケテケ、花子さん等の「学校の怪談」、カシマレイコ、犬鳴村等の都市伝説、そして八尺様、猿夢などの「ネット怪談」を五十音順に集めた超の付く大作。オカルト好きはマスト。
ちなみに、「聞くと夢に出る系の話」「20歳まで覚えていると死ぬ系の話」がいっぱい出てくるのでウソと分かっていても気味が悪ぃ!
オカルト・クロニクル 松閣オルタ
こちらも待望の書籍化!ディアトロフ峠から池袋バラバラ殺人、長岡京ワラビ採り、ヒバゴン、ファティマ聖母まで何でもゴザレの内容。この本が凄いのは筆者による「解答」をキチンと容易してるところ。旧2ちゃんねるや少し前のテキストサイト的な軽薄で不謹慎な文章ながらも超丁寧に現場検証をし、資料を洗っているので情報量がハンパない。不思議ナックルズの超強化バージョン、でも「解答」を出すことによって「さらなる不可解」が生まれるのでより一層モヤモヤするんだ!この世は不思議だらけだ!
真説・長州力1951-2018 田崎健太
面白い。朝鮮人としてのオリンピック出場、対UWFインター編なんかたまらんね。
猪木のクズっぷりと確執、前田日明や北尾のキチガイっぷり、プロレスが知らない人でも知っている「キレてないですよ」や「ナニコラタココラ」にもきっちり触れられており読みどころは沢山ありすぎ。喋るだけで、ちょっとアクションするだけで場を沸かせるプロレスラーって猪木と長州くらいですよね。一時期、総合格闘技全盛期に「プロレスラー」を自称していた格闘家と長州は全く別の人種というのが読んでて分かると思う。
仕事に対するメンタリティは実はクールなのにガワを纏ってハコに入れば大爆発するってペットボトルに入れたドライアイスみたい。
彼女のやりかた 僕だけに優しい物語 田所コウ
2冊で1冊扱いだ!
2018年になって田所コウさんの単行本がまさかの2冊も発売!日常に立ち込めるエロの危険、シコorノーシコの極限の選択肢を迫られる短編作品集です。
ウラモトユウコや衿沢世衣子の絵柄をより官能化した絵柄はデフォルメされてるのにセクシーという矛盾を孕んでいる。
スペクトラルウィザード 模造クリスタル
こんなにも面白い模造クリスタル作品が商業だと売れないとか終わりすぎだと思います!皆さん買いましょう。みんなの力で金魚王国を本にしよう。
それにしてもカオスウィザード(ピンクの子)はかわいいなぁ。
杉本一文「装」画集
イイですよねぇ。コレの影響で旧角川バージョンの文庫をボチボチ集め始めました。
手毬歌、幽霊座、仮面舞踏会を並べてるものセンスがいいなぁ。禍々しいぞ。
横溝作品だけではなく、半村良や土屋隆夫の表紙絵も収録されてます。カッコいい。
2018年 良かった同人誌選手権
コミティア多めです
map07「黄金のまどろみ」丸紅茜(丸紅アパートメンツプレス)
何度も言ってるんですけど安易な旅行モノって嫌いなんですよ。
旅ってのは境界と境界を跨ぐ逸脱行為でもあるし、旅をするごとに大きな感情の揺らぎが発生するわけですよ。丸紅さんの作品はそういう部分をピンポイントに抑えていて、使いたくないフレーズだけど「女性の繊細さ」に溢れてるんだよね。海外の文化違いアルアルとかメシウメーに走らない自己と異国との対話が描かれている。女王の貫禄。
生まれたばかりで走れない ほとむら(なにゃぴぴ htmr)
ほとむらさんの絵は達筆でシコいし、漫画も面白い。
今のコミティアって百合とかメンヘラ系の漫画が多いんですよ、ベトベトしてて暗いし、なんか読みにくい。
それに対して、ほとむらさんの描くイラストやショートショートは実に爽やかで夏の日のサイダーのような飲み口だ。俺はこういう作風のほうがシコいと思うし、作品としても面白いしシコれるのは一挙両得。シコシコ。
ドグマ荘の11人 渡辺電機(株)
今年はリイド社から単行本も出た渡辺電機(株)先生の新刊はとんでもない力作&傑作だった。「まんが道」を読んでいると破壊力は倍増するものの、「ひばり書房」、「オウム真理教」、「宮崎勤」、「川俣軍司」、「ルチオ・フルチの映画」、「奥崎謙三」でも何でもイイ、「キチガイ」なモノにトキめきを感じる人は絶対に読むべき。
病んだ漫画ではなく俺はキチガイな漫画を読みたい。
さよならロボットハニー 林麦(S curve)
これは面白いし、よくできてるなぁ。理系の知識に全く明るくないんだけど、「科学考証がシッカリしてる!!.........っぽい!」ってなる。要するに画力や設定がべらぼうに上手いんですよ。
レミファちゃんという自立回路型ロボットが突然変異し巨大化した水生生物とバトルするっていう内容で、最後にゴジラ的なSSランクの怪獣が出てきます。
「さよなら」+「自律思考のロボット」というと、どうしてもビターな結末を想像してしまいますが、そういうことは全くなく、滅びに向かいつつもひた向きに明るく生きる人間とレミファちゃんの姿で幕を閉じます。良い漫画!
男!日本海×シンデレラ女!合同 フライング東上(V林田 ペル りつ 西野彦二 いぬ T-10)
デレマス好きとゴラク好きは両立できるし、こういうキチガイ入った祭り沙汰は全面的に支持していきたいです。日本海合同とありますが、ウィードや白竜も出てきますし、実質的にゴラク合同と言えます。
THE DOGGY BACK 彦二部屋(西野彦二)
今の漫画って美少女を書く技術は放たれた矢の如く進化しているものの、カッコいい男を書く技術はどんどん退化していないか?(ケンシロウでもゴルゴでも承太郎でもなんでもいい、カッコいい男よ)
子供達の未来をクリエイトする西野彦二さんがやってくれた。小学生のマイクロビキニやフリーザ軍のゲイポルノではなく、ズートピア的なハートフルドラマでだ!少女は可愛く、男は渋く太く、イイ漫画!
ファイアーメイジ 模造クリスタル
帰ってきた!模造クリスタルが帰ってきた!模造クリスタルがコミティアに帰ってきた!
カオスちゃんの出番が多くて個人的にニンマリ。
全空耳をコンプリートした無駄の極相のような1冊。絶対に買うでしょ。
並ぶ空耳のフレーズは現代詩として楽しむこともできる。音読すると楽しいよ!
みくにゃんのお仕事帳 南瓜(ストロベリープルト)
デレマスってプレイヤーにオジサンが多いし、作ってるのもオジサンなので「キツイ」ところもあるんだけど、「キツイ」ということは設定やお洋服などを色々イジって無限の遊戯の可能性を秘めているということ。南瓜さんのデレマス同人はそのへんが巧みで、女子寮の設定や各アイドルの小物等々、ガーリーなセンスが緻密に詰まっていて楽しい。(ミレイちゃんが特にお気に入り)Pのキャラは自律的な人格を持ったお調子者系ですが俺は大好きです。
GOGO!アイドルマスターシンデレラガールズ ヒデロP(フラワーオブロマンス)
サークル名がPILの時点で独自性を放っているヒデロPのデレマス本。厚い。大作。
等身高めで萌え絵っぽい絵柄を極力廃して描かれた漫画(アニメ版設定多し)は作者主観のリアリズムに満ちていて、「こういう見方をしているのかーはぁー」と素直に関心してします。凝りに凝った装丁もチャームポイントだ。
2018年ベストトラック選手権
なんとなく...君の間隙(なんとなく)に届け、僕の歌
10曲です。どうぞ。
The Amazing - Rewind (Official Video)
全体的に良い作品や曲が少なかった。これは俺のリスナーとしての意欲や感度が衰えたわけじゃないと思う。相変わらずゴミみたいな音源とか沢山買ったし、メディアからの情報も手が届く範囲内でチェックしていたはずだもん。だもん、だよ、ホント。
イナゴの大洪水が発生しそうなくらいの大不作に感じた2018年の音楽だけど、よい作品もまあまああった。The Amazingはその「まあまあ」の中の最上位に位置する存在で洋楽の中では最もリピート率が高かった気がするな。
こういう、地味~な中に「レア台」があったりするので不貞腐れないでdigしてほしい。当たり前だが、宇野維正みたいなイナゴの王みたいな顔つきをしたやつの勧める音楽は聴いてはいけない。
【楽曲試聴】「Snow*Love」(歌:市原仁奈、及川雫、大槻唯、高森藍子、依田芳乃)
ネコさんの歌声めっちゃエモいし、上手くなってね?
今一番、勢いのあるミュージシャンは間違いなくヒゲドライバーだ。カノンコードに忠実なノリノリのリフに分かりやすいキック、ハウステイストのあるピアノの中を流麗に通り抜けるはフィル・スペクターばりのストリングスアレンジ。ヒゲドライバーの曲はめっちゃ踊れる!踊れるねん!ドリンクチャージの金がなくなるくらい踊れる!
キュートだなぁ。関ちゃんのボーカルに寄り添う形でチャカチャカ刻むリズムギター、ゴスペル調のコーラスがマジメシア。個人的に感想のピアノソロがツボ。
【楽曲試聴】「リトルリドル(M@STER VERSION)」(歌:双葉杏、城ヶ崎莉嘉、二宮飛鳥、白坂小梅、早坂美玲)
中学生みてぇな気持ちでブレインフル活動で韻を刻む、存在証明を刻むんだよ。
ラップは本来、トッポく、小細工内なしのインシストであるわけだが、頭のイイヤツの遊び道具やポップスターの商売道具になって久しい。
ラップってなんだよ!?あんまり詳しくないから分からん!!
【楽曲試聴】「いとしーさー♥」(歌:輿水幸子、多田李衣菜、藤原肇、水本ゆかり、森久保乃々)
メンツが強いですね。これでボイスドラマ作ってほしいですけどぉ...
島唄、レゲエ調のメロディーからサビへの転調が強い。なにこれ?めっちゃ踊れる?
スーパーセルとヌジャベスを混ぜたような宇宙スペースナンバーワンな曲。
こういう曲はオタクは絶対好きでしょ?俺は好き。
ちなみに、メイン曲の「With Love」は好きじゃない。玉石混合よ。
【楽曲試聴】「Dreaming of you」(歌:川島瑞樹)
超渋谷系でしょ。東山さんはホント歌が上手いですね。早見さんみたいなコブシを聴かせる系じゃなく、こういうモダンジャズっぽいポップソングを軽くいなすのは凄い。サビパートがホント好きです。
The Sea and Cake - Any Day (Live on KEXP)
残念ながらアルバムは期待してたわりにはイマイチな作品だったんですけど、この曲は素晴らしいですね。音源だとフルートとか金管系の楽器を珍しく導入してるんですけど凄く心地が良い。大世帯編成でライブやってくんないかねー
小島ケイタニーラブ | 東京カモメ (Official Music Video)
小島さんの作品にしては非常に現代的なアレンジに仕上がっている曲だと思う。
カモメは飛ぶんじゃなく、走る、のか。
Tropical Fuck Storm: You Let My Tyres Down - Live on Tonightly With Tom Ballard
オーストラリアのバンドが旬らしいが、そういうのいらねー。いらねー。
ギターの姉ちゃんがエロい。シコッていいか?
2018年クソジャケ&ナイスジャケ選手権
まず、クソジャケ5選
顔面がキツイ。教科書に載ってたら落書きされる系のやつ。
ブルック・シールズやフィービー・ケイツ並みに毛が濃い。臭いそう。
Tropical Fuck Storm
Riot成田テイストの謎生物がイカす。
このバンドの混沌とした音楽性を表していると問われれば100%イエスだがもう少しライトなインディーキッズ達が手に取れるジャケットを模索すべきだ。応援しています。
Hot Snakes
サーフィンするハゲ。
従来だとボーカルの人がデザインしたカートゥーン系のイラストが実にセンスが良く、音楽性とも実にマッチしていたのですが...
なつやすみバンド
今までだと惣田紗希さんがスゲー小技の効いたジャケ&ブックレットを作ってくれてたんだけど、あからさまにやる気がなくなってません?メジャーから切られたからって腐るには早いぞ!
ビックリするほど作品の内容が良くないんだよ!フツーなら「この辺の人たちのセンスだし、少しくらいタフなのはしょーがないよねー、モリッシーよりは遥かにマシだよねー」ってなるんだけどコレは許せない。
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------次はナイスジャケ5選
サン・キル・ムーン
別名義での作品を乱発するなど、意図的な迷走を楽しんでいる感のあるマーク・コザレックではあるがジャケット選びだけはいつもガチンコな気がする。
zArAme
レッツゴードンキ。ゲンドウ氏関連の音源のジャケットはどれも恵まれている気がします。
カーシートヘッドレスト。
最近のCDってLP化前提で発売されるから中身のブックレットもペラペラなのが多いんだけど、この人らは物凄く拘りがあるっぽい。音楽とイメージの関係を大事にしていることは間違いないと思うので色々知りたい。
空気公団。
志村貴子が描く「少女」と素晴らしい作品名。「何か」を期待させられるが実は何ということもなく、いつもの空気公団が聴こえる。
シーアンドケイク
気の利いたお写真。タイトルトラックの「Any Day」は名曲
2008年の今頃、何を聴いていましたか? その4
☆ 駄作
☆☆ うーん、微妙
☆☆☆ たまに聴く
☆☆☆☆ 愛聴盤
☆☆☆☆☆ 10年単位での名作
これで最後にします
Nothing Ever Happened - Deerhunter
「SOME KIND OF CADWALLADER」 ALGERNON CADWALLADER
☆☆☆☆☆(エモの超名作)
カルトエモ、リバイバル、というかエモ史に残る合体事故の産物がアルジャーノン・キャドワラダーだ!キンセラ兄貴生き写しの奇声とタッピングを多用したキラキラ感全開のギターはUMA感たっぷりだ。日本のリバイバルの旗手、malegoatのmyspaceのリンクから彼らの存在を知ったのは覚えている。当時、amazonやHMVでは流通していなかったので新宿のユニオンパンク館あたりで買ったのかなー?
Algernon Cadwallader - Serial Killer Status
「Ice Cream Spiritual」 Ponytail
☆☆☆☆☆(ボルチモアの怪才。USインディーの隠れた超名作)
ダスティン・ウォングによる天才的なドライブギターとボアダムライクなシャカリキドラム、ボーカルはロバート・プラントばりに「ヒャー」とか「ホイヤー」とか叫んでいるだけ!キャッチーとアバンギャルドが見事に折衷した実に神秘的で胡散臭い奇跡のような一枚です!録音はなぜかJロビンズ御大だったりとわけがわからないことばかりだ!
Ponytail - Celebrate The Body Electric (It Came From an Angel)
☆☆☆☆☆(美メロエレクトロニカの傑作)
最近だとこういうタイプのエレクトロニカって見ない気がします。レイ・ハラカミやヌジャベスが死んで一気に下火になった気がするなー。リミックス盤にはロボット&プラウド、ケテル、ametsub(犯罪者)等々豪華なメンツが参加しているのでこちらもチェックだ!